その翌日から、瀬川がいじめのリーダー格になっていた。
靴箱には大量の生ゴミが入れてあったし(持ってくるのも大変でしょうよ)、教科書やノートにはありとあらゆる罵詈雑言が書かれていた。
父が居ないのは新しい女を連れて出ていったからだとか(小学生のくせに昼ドラ見すぎ)、母が中々帰ってこないのは夜の仕事もしているからだとか(確かにうちの親は国際的に仕事してるから時差の関係で夜に仕事することもある。ある意味間違ってない)
見下している余裕なんてない。長く長く続くいじめに、私は疲弊してきていた。
日に日にエスカレートして、どんどん精神が削られていく。
夜ご飯も喉を通らなくなって、食べるのをやめた。
甘えたくても、甘えられる親は居ない。
給食だけは意地でも食べた。おいしいと評判の小学校だったが、その頃は砂を噛んでいるようだった。