「……?」
気がつくと、私はベットの中にいた。
どうやら、瀬川の背中で眠ってしまったらしい。
よくある寝て起きたら知らない部屋で隣に半裸のイケメンが居た、なんて展開ではなく、いつもの見慣れた天井だし、私のベットだし、隣にイケメンもいな、
「…………えっ!」
ごめんなさい。よくある展開でした。
隣にイケメン寝てます。(Tシャツ着てるけど)
ちょっと待ってよ何がどうしてこうなったの?
なんでこいつは、ちゃっかり私の腰に腕を回してんの?
っていうかーーー、近くない!?
寝息がかかるほど近くにある瀬川の顔。
一応瀬川は超絶イケメンなのだから、心臓に悪いったらない。
しかも寝顔の破壊力といったら…。
とりあえず起きて距離を取ろう、と体を起こしかけたところで、隣のイケメンが呻き声を上げた。
「……ん」
えっ起きる?どうしよう。
どんな顔して会えばいいの分かんない。
パニックにパニックを重ねた上に、私は狸寝入りを決めた。