「……えっ!?はっ、なんで!?」
取り乱す私とは対照的に、瀬川はとても冷静だった。
「やっと目覚めた?」
なにこれ、なんなのこれ。
いや待て私。
とりあえず落ち着こう。状況を整理しよう。
「…何、してんの?」
「本当に何も聞いてないの?」
「…何を」
「一緒に住むんだよ、俺ら」
ははは、キツイ冗談だ。
大っ嫌いなこいつと、一緒に住む?
ありえない。
「俺らって。私と、瀬川が?」
コクリ、と瀬川は頷く。
「何その冗談、面白くない」
「冗談じゃない」
バカじゃないの、と笑い飛ばしたいが、瀬川は大真面目でとても嘘を言っている雰囲気ではない。
とはいえ、いきなり一緒に住むんですよ、といきなり言われてハイそうですか、と返事出来る訳がない。
「お母さんに、連絡してみる」