「…俺の事、嫌いか?」



私の目の前にしゃがんでそう言った。



さっきとは比べ物にならないくらい弱気な声。



「……嫌いなわけないじゃんか」



「……はぁ、俺もちょっと言いすきだ」


相変わらずその手は私の頭を撫でてくれる。


だから、少しだけなら素直になれる。