授業中に寝てると体が急にビクッてなんない?
なんて言うか、急降下する感じ。
しかも結構な確率でなるよね。
ジャーキング現象って言うらしい。
勢い良すぎて椅子ごと動いたりするとまじ恥ずいよね。
見てると面白いけどね。
国語現代文の授業は凄く退屈。
だから毎回睡魔に負けちゃう。
今日だって睡魔に負けてビクッてなって目が覚めた。
「ほら机と仲良ししてないで〜今日最後の授業だから頑張れ〜」
国現の先生はいつもこんな感じ。
語尾が伸びてて、独特。
「おい真白-Masiro-…2度寝すんなボケ」
ガンッと右から椅子を蹴ってきた。
「叶ちゃん…痛い」
机の下で携帯をいじりながら鼻で笑った彼は月橋 叶斗-Kanato T-。
真白の幼馴染み。
「もぉ…まだ眠い〜」
いつも授業は教科書とノートを出すだけ。
シャーペンは……出すだけ。
減らないシャー芯と角の残った消しゴムが視界に入った。