少し、心配だな。
変な事されないといいんだけど。
「それぞれクラスの列に出席番号順で並んでください」
マイクを持った先生が私達に向けてそう言う。
慌てて3組の列に並ぼうとすると、偶然近くにいた佳澄ちゃんとバッチリ目が合ってしまった。
すぐ逸らされると思いきやニッコリと微笑まれる。
「美帆、同じクラスみたいだね。仲良くしよう」
「……うん」
どうにか聞こえる程度の声を絞り出す。
佳澄ちゃんは本当に仲良くする気なんてあるんだろうか。
疑ってしまう私の方が、変なのかな。
出席番号と言われたからか佳澄ちゃんはすぐに前の方へと行ってしまった。
なんだか拍子抜けだ。
嫌味の一つは言われるだろうと思ってたのに。
もしかして私の思い違いだったりするんだろうか。
そうだとしたら、申し訳ないな。