「優は将来どうすんの?」


「ん?あたしはネイル勉強したいから専門学校志望。

そよにもやってあげよっか?ネイル」


へぇ、優はネイリストか!
何気に初耳なんですけど!


「うん、今度やってよ」

「よし来た!可愛いのやりますね♪」


優はすっかり上機嫌だ。まったく、単純なんだから。


その時だった。


教室のドアががらり、と開き、男子の集団が入ってきた。


その中には、中村 基紀もいる。


基紀は、あたしの好きな人。


スポーツ万能、少し抜けてて、元気いっぱいの奴だ。


「基紀。おはよ!何やってたの?」

「おお、そよ。オハヨー!ん?バスケバスケ。俺、めっちゃシュートしたし!」


基紀がそう言って、シュートするような仕草をする。