「……2組なの?」

「おー。まったく、真似するなよなぁー」

わたしのおでこを丸めた雑誌でポカ、と叩き輝空くんが教室に入っていく。

「なんか今日、輝空くん調子のってるわー‼」

「歩舞……」

「ん?なに?寧音」

「顔がニヤけてるよ」

ニヒヒッ、と笑う寧音は尊にそっくり。
にやけてないもん‼と、言って寧音を追いかけまわした。

これから一年、輝空くんと同じクラスなんだと思うと、叫びながらグラウンド一周できそうなくらい素直に嬉しかった。


ホームルームが始まるまでわたしと寧音は教室めぐり。3組の廊下に莉華と侑里がいた。
輝空くんと同じクラスだと話すと「なんであたしは一緒になれないのぉぉッ」と、うらやましがられた。

泉は1組、未和は4組
榎子は特進クラスにあがるテストに合格し、5組に決まった。
みごとにみんなバラバラになってしまったけど、新しい学校生活が始まるんだと思うと寂しくはない。