隣に座っていても輝空が何をしているのかわからないわたしは、机の下で何かをいじっている気配を感じると、メル友とでもメールをしてるのかな?と、勝手に想像を繰り返してはその度に一人落ち込んでいた。

リセットボタンが欲しいと思ったのはこれで何度目なのか。やり直せるならどこからやり直そう……

別れの日?だめ、それじゃ今と変わらないよ。
輝空の気持ちが変わった日?それがいつなのか、わからない。
輝空を好きになった日?そう言えば、いつからわたしは輝空を好きになったのだろう……

後から思い返しても、初めて出会ったころから輝空を愛していたようなそんな気がしてしまってちゃんと思い返せないんだ。

輝空を好きにならなかったらこんなことにはならなかった。だけど、もしリセットボタンがわたしの手元にあったとしても、やっぱりそれを押す勇気はない。

そう言って泣いたわたしを委員長はいつだか、そういうもんだよ。と、笑ってくれた。