「ほんとに反感もたれちゃったネ」

昼の中庭、寧音とスマホで学校サイトを見ていた。

「上履きを隠されたとか、嫌がらせの手紙を下駄箱に入れられたとかされてない?」

「寧音、心配しすぎだよ~それにまだわたしだなんてバレてないし」

「でも知らない間に妄想して、嫉妬して?マジムカつく‼こんなとこに書き込む前に直接言えばいいじゃん‼
っていうか、歩舞に言うより前に自分で輝空くんに話し掛ければいいじゃんッ!?」

なぜかわたしよりも怒り狂う寧音を見て、怒りを押さえるより笑いを押さえる事に力を注いだ。

寧音、ありがとう。
でも、そんな書き込み気にしないよ。
少し嬉しいんだ。まるで輝空くんにとって特別な存在みたいに感じるの。これって自己満足だけど、なんか嬉しいんだ。

輝空くんは人気があるんだと実感した。
きっとみんな、あのホームランで藤嶋輝空という存在を知ったんだ。
そして引き付けられていった。わたしもその中の一人。