学園祭のステージ発表は二日に分けて行われる。
野球部は学園祭の二日目と試合が重なってしまったので、輝空と一緒にステージへ立つには抽選会で一日目の日程内の番手を当てなくてはならなかった。
しかし、わたしが抽選箱から引き出した紙に書かれていたのは、不運にも“二日目の6番手”。
寂しいけど仕方がない。でも、本当はだだをこねてもう一度、と抗議したい勢い……
「全員そろってできないなら、いっそ学祭さぼって野球応援したいよ」
ふらっ、と口にしたわたしに寧音は大いに共感してくれた。
式が終わり教室へと移動する時、人の流れの中に輝空の背中を見つけた。ポンッとその後ろ姿の肩に手を触れると、輝空はビクッと驚いた様子をみせる。
「──……あぁ、どうした?」
──……!?
一瞬、風を感じた。
涼しい、というより冷たい風が吹いたような。
「あ……えっと……昨日どうしたの?」
「ん。ごめん、昨日眠くて……」
なぜか緊張して、息が詰まりそうになる。そわそわとしたわたしを見て輝空は不思議そうに笑う。
「どうした?歩舞」
笑顔、いつもの輝空だ……
「……輝空」
「なに?」
わたしのこと、好き?
野球部は学園祭の二日目と試合が重なってしまったので、輝空と一緒にステージへ立つには抽選会で一日目の日程内の番手を当てなくてはならなかった。
しかし、わたしが抽選箱から引き出した紙に書かれていたのは、不運にも“二日目の6番手”。
寂しいけど仕方がない。でも、本当はだだをこねてもう一度、と抗議したい勢い……
「全員そろってできないなら、いっそ学祭さぼって野球応援したいよ」
ふらっ、と口にしたわたしに寧音は大いに共感してくれた。
式が終わり教室へと移動する時、人の流れの中に輝空の背中を見つけた。ポンッとその後ろ姿の肩に手を触れると、輝空はビクッと驚いた様子をみせる。
「──……あぁ、どうした?」
──……!?
一瞬、風を感じた。
涼しい、というより冷たい風が吹いたような。
「あ……えっと……昨日どうしたの?」
「ん。ごめん、昨日眠くて……」
なぜか緊張して、息が詰まりそうになる。そわそわとしたわたしを見て輝空は不思議そうに笑う。
「どうした?歩舞」
笑顔、いつもの輝空だ……
「……輝空」
「なに?」
わたしのこと、好き?