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「違う人みたい」
昼休みに見る輝空の表情は、わたしといる時より明るく見える。
「え?なんか言った?」
無意識に独り言を口からもらしてしまったわたしはあわてて、なんでもないよ。と、寧音に言ってお弁当に箸をつけた。
「ん?そう?
ていうか、これ見て♪一階の掲示板のところに張り出されてたんだけどさ~」
寧音はポケットから四つ折りにされた紙を取り出した。
“言葉花火募集‼”
何これ?寧音が机に開いたその紙を摘むように持ち上げて目を通す。
「言葉花火だよ‼知らない?三つ隣の町の花火大会の最後らへんに毎年やる打ち上げ花火だよー」
わたしが首を傾げると、寧音はウキウキと説明をしてくれた。
「一発の花火に、大切な人に向けたメッセージを打ち上げてもらえるんだよ」
「メッセージを打ち上げる?どういうこと?」
「なんてゆーのかな。花火の打ちあげに合わせて会場のアナウンサーがメッセージを読んでくれるの」
素敵でしょ、と微笑む寧音。
自分の町の花火大会しか出かけたことがなかったわたしにとって、そんな別の町の打ち上げ花火の話は新鮮で魅力的だった。
「違う人みたい」
昼休みに見る輝空の表情は、わたしといる時より明るく見える。
「え?なんか言った?」
無意識に独り言を口からもらしてしまったわたしはあわてて、なんでもないよ。と、寧音に言ってお弁当に箸をつけた。
「ん?そう?
ていうか、これ見て♪一階の掲示板のところに張り出されてたんだけどさ~」
寧音はポケットから四つ折りにされた紙を取り出した。
“言葉花火募集‼”
何これ?寧音が机に開いたその紙を摘むように持ち上げて目を通す。
「言葉花火だよ‼知らない?三つ隣の町の花火大会の最後らへんに毎年やる打ち上げ花火だよー」
わたしが首を傾げると、寧音はウキウキと説明をしてくれた。
「一発の花火に、大切な人に向けたメッセージを打ち上げてもらえるんだよ」
「メッセージを打ち上げる?どういうこと?」
「なんてゆーのかな。花火の打ちあげに合わせて会場のアナウンサーがメッセージを読んでくれるの」
素敵でしょ、と微笑む寧音。
自分の町の花火大会しか出かけたことがなかったわたしにとって、そんな別の町の打ち上げ花火の話は新鮮で魅力的だった。