やっぱりまだ残ってたんだ、と呆れたわたしの顔を見るなりヤバイという感じに委員長は苦笑いをする。

「男子をまとめてよ‼」

「そんなこと言ったって……みんな帰っちまってるんじゃねぇ?」

「じゃあ、委員長と一緒に屋上でサボってた仲間は何人いるの?」

「なんで屋上にいたって知ってんの!?」

動揺する委員長にひと睨みきかせると、3、4人です……と小さく答えた。

「早く呼んできて。練習しなきゃ間に合わないよ‼」

わたしは……せっぱ詰まっていた。
ステージ発表以外にもやらなくてはならないことは山ほど残っている。
時間がない、わたしの懸命な訴えにコイツは……

「まぁ、なんとかなるんじゃない?」

一言。その一言で事をすませようとする委員長に腹が立った。


「……もう、知らない」
「へ?」

「わたし、もう何もしないから」

勝手にやって‼
それだけを言い残し、委員長を置き去りにして教室のドアを荒々しく閉めて出た。