「何?」

「あのな……」

頭をカシカシとかいてもったいぶる仕草がじれったくてたまらない。

お願いってなんだろう?チューして‼とか?
一人でそんなことを考えたら顔がニヤけた。

「あのさ……そろそろ君付けやめてみ?」

「へ?」

予想外の言葉に一時停止。

「む、無理‼クセになっちゃってるからッ‼
なんか今更って感じで言いづらいよっ」

わたわたしてるわたしを見て、輝空くんは遊んでいるようだ。

「何で~言えよー」

「……輝、空ぁ」

たはぁーッ、と詰まった息を勢い良く一気に肺から出したようなため息をしたわたしに、ちゃんと言えるじゃん。と、頭を撫でてくれた。

「これからは輝空って呼べよ?」

「じゃあ、輝空は歩舞様って呼んでね?」

「はぁ!?ふざけんなー」

横腹をくすぐる輝空に対抗して、わたしは坊主頭をガシガシと撫でた。


「輝空……」

「ん?」

「来年もお祝いしてあげるね」

これからもずっと一緒にいたいという意味を込めてキスをしたわたし達。
照れ笑いをしながら、見上げた夜空の一等星はとても綺麗だった。