慌てて出席した始業式。
全校生徒の前でステージにあがって栄光と名誉を讃えられた──
……わけではなく正座をさせられた。
早くみんなから忘れてもらいたいくらい恥ずかしかったけど、ウワサという変な形で一部の生徒達の記憶に残ってしまったようだ。
「歩舞ッ、なんでさっき遅刻したの!?なんで輝空くんと一緒に来たの!?いつの間に知り合いになってるのよ‼」
掃除の時間。
すごい勢いで向かってきた寧音は、すごい勢いで質問攻めをしてきた。
「ちょッ、寧音落ち着いて‼全然聞き取れないから。めちゃツバ飛んできてるから」
「えッやだ‼ごめんっ」
笑いながら、ハンカチでわたしの顔を拭いてくれる。
「で、あたしが知らない間に何が起こったの?」
わくわくした顔を向ける寧音。
「うーんとね、夏休み中にたまたま買い物してたら出会って……」
「そうなんだぁ、びっくりだったし‼」