会場で軽くアップをして体を熱くさせる。
個人戦は各学校4人までの選出と決まっていて、わたしはなんとかその権利を得ることが出来た。
「とにかく全力を出せ。それから、剣先は下げる‼打ったら抜ける‼」
式が終わり一回戦目のために面をかぶり、ひもを結んでいるわたしに顧問の先生はそのまま聞けと最後のアドバイスを向けた。
そして背中をポン、とたたく。
総体は他の大会とは違い学校からの応援部隊が駆けつけるため、少しいつもより客席が騒がしい。
客席のほとんどは文化部や、野球部。でも、わたしがいま立っている会場に輝空くんはいない。
応援部隊はクラスごとにどの部活の応援をするか割り振られるらしい。今頃、輝空くんはバドミントンの試合を見ているのかな。
パシンッと、わたしは蝶々結びにした面紐を強くしめた。
白いテープ線は四角形にめぐる。自分の試合を待つまでの緊張感。線の外側に立ち目を閉じる。
個人戦は各学校4人までの選出と決まっていて、わたしはなんとかその権利を得ることが出来た。
「とにかく全力を出せ。それから、剣先は下げる‼打ったら抜ける‼」
式が終わり一回戦目のために面をかぶり、ひもを結んでいるわたしに顧問の先生はそのまま聞けと最後のアドバイスを向けた。
そして背中をポン、とたたく。
総体は他の大会とは違い学校からの応援部隊が駆けつけるため、少しいつもより客席が騒がしい。
客席のほとんどは文化部や、野球部。でも、わたしがいま立っている会場に輝空くんはいない。
応援部隊はクラスごとにどの部活の応援をするか割り振られるらしい。今頃、輝空くんはバドミントンの試合を見ているのかな。
パシンッと、わたしは蝶々結びにした面紐を強くしめた。
白いテープ線は四角形にめぐる。自分の試合を待つまでの緊張感。線の外側に立ち目を閉じる。