「大塚さんもこれと同じような名刺をお客さんに渡しているのか?だとすれば、出勤日を探ることなんて簡単か…?」


「でも、めぐみちゃんからは名刺は貰わなかったな。別に渡すことが決まりって訳じゃないのか?」


そんな事を呟きながら歩いているとすぐにアパートへと辿り着いてしまった。


「どっちにしろ犯人は大塚さんのお客か、大塚さんのスケジュールを分かっている身近な人間って所か。」


「だが、なぜ昨日は現れなかったんだ?たまたまか?」


アパートを眺めていると2階のドアが突然開いた。


この間のような夜の服装ではなく黄色いパーカーにジーパンという姿で大塚がこっちに手をふっている。


宮部は少し驚きつつ手をふり返していると大塚が小走りで宮部のもとへとやってきた。