「はぁ…はぁ…、くそっ…」


宮部は荒くなった呼吸を整えながら壁に掛けてある時計を見ると12時30分になろうとしているところだった。


先ほどまでの眠気は一気に消え去り、窓からは日の光が強く室内を照らしている。


宮部はベッドから起き上がると寝室を出て洗面台へと向かった。


蛇口を捻り顔を水で洗っていると後ろから日野の声が聞こえてくる。


「宮部さんやっと起きましたか。ってすごい汗ですね。」


宮部の着ていたTシャツも一目でわかる程に汗で濡れていた。


宮部はタオルで顔を拭くと「ちょっと嫌な夢見ちゃって…」と答えた。


「そういえば日野君。昔の調査報告書とかってちゃんと保管してあるよね?」