「はいはい。」


日野は少しご機嫌斜めのようだ。


「もう一眠りしてるから、なんかあったら起こして。」


宮部は日野にそう告げると寝室へと戻っていった。


布団に入るとすぐに睡魔が襲ってくる。


夢の中へ入る瞬間にあることを思い出した。


「あ!大塚さんの次の出勤聞いてなかったな。」


宮部は無造作に置いてある携帯を手に取り、電話帳から『依頼者』という括りの中にある大塚の番号へと電話をかけた。