晴輝「よーし、着いたぞ。」

結衣「‥空風くん、ここ海だよ‥?」

晴輝が連れてきたのは、学校から少し先の距離にある海だった。

晴輝「誰もいないから、今まで溜め込んだものをここで大声で吐き出しな!」

結衣「えっ‥?」

晴輝「スッキリするぞ。俺もよくここに来て、何かあるとき叫ぶんだ。誰もいないとき。人にあたるよりは、いいだろ?」

結衣「うん‥。じゃあ、スゥー、フゥー、おーーーい、地、味、の、何、が、悪、い、ん、だ、よーー。私、は、私、の、生、き、方、が、あ、る、の。誰、も、邪、魔、す、ん、なーーー。」

結衣は、息を吸ったあと、涙をポロポロ流しながら、精一杯叫んだ。

結衣「‥、少しスッキリした。ありがとう。」

晴輝「良かった。何か叫びたくなったら、ここにくるといいよ。それと、今日から結衣は俺の友達な!」

結衣「えっ、えっ、えぇーー?」


晴輝「えっー?もしかして、嫌なの?」


結衣「///いや、あの、えっーと、男の友達なんて居なかったし、急に名前呼ばれたから‥ビックリしちゃっただけ。」

晴輝「アハハ。じゃあ、俺が初の男友達か!嬉しいな。俺のこと、晴輝っていっていいよ!まだ、時間があるし、街中でもいくか!」

結衣「うん。ありがとう。晴‥晴‥ごめん、呼び捨てはやっぱりできないや。晴輝くんでもいいかな?」

晴輝「何で、照れてるんだよ。全然いいよ。」


その後、ゲームセンターで遊んだりカラオケで歌を歌ったりした。

晴輝「そろそろ、暗くなってきたし、帰るか。
家まで送るよ。」

結衣「今日は、ありがとう‥」

晴輝「いぇいぇ、元気になってくれて良かった。そうだ、ちょっとまって。」

晴輝がカバンからノートとペンをとりだす。

ペンを使ってノートに″交換日記″と記した。

晴輝「ほら、これ。別々のクラスだし、結衣のことも知りたいから、一緒にやろう!聞きずらいことも言葉じゃいえないことも、これなら言えると思うから。何かあったら、なんでもいえ。俺が力になるから。」

結衣「晴輝くん、ありがとう。」

晴輝は、結衣の自宅まで送る。