「かじくんかじくん」


ぁりすちゃんは日に日に発育していき

初めて会ったときよりも肉付きが良くなってきた


「ん?」


「ぁりすね、かじくんと駅前のショッピングセンターでデートしたいの」


駅前のショッピングセンター


平日の夕方は学生の溜まり場として


休日は家族やカップル等の客で賑わう


俺の性格的に好んで行くような場所ではない


「何か欲しいものあるの?」


「違うの、かじくんとデートっぽいことしたくて」


「でも学校の人に見つからない?」


「見つかってもかじくんならギリギリパパとして通用するよ!」


パパって…


でも実際に


ぁりすちゃんと同年代の子どもがいる同期もいる


「かじくんと色んなところに行ってみたいの」


目を輝かせて話すぁりすちゃん


「ママがあんなふうだから、ぁりすショッピングセンター行ったことなくて

保健室の先生が言ってた

ショッピングセンターにはかわいい服とか文房具がたくさん売ってるんだって」


彼女の望むことはできる限り叶えてあげたい


「じゃあ次の日曜日に行こうか」


カレンダーに赤ペンでマルをつける


「かじくん大好き!」


ぁりすちゃんは俺に抱きついた