すると勢いよくドアが開いて瑚春が入ってきた。


「これがお母さんに頼まれた薬。とりあえずこれ飲んでね。」


「ありがとう。」


私が薬を飲み終わると遼君が言った。


「璻のこと。・・・・・・瑚春に聞いたよ。勝手にごめんね。」


「・・・・・・・ううん。大丈夫。瑚春ごめんね。さっき、叫んじゃって。騒いだし、怒鳴って。」


「ううん。いいんだよ。・・・・・それぐらい、璻君のこと好きなんでしょ?」


すると玄関の方からピンポーンと音が鳴った。


「多分、璻かな?」


「じゃあ私行ってくる。」


また瑚春が部屋を出ていく。


「怜香ちゃん。・・・・・自分の気持ち、そのまま璻に伝えてあげて。その気持ちは璻を苦しめるものじゃないよ。璻のこと変えたのは怜香ちゃんなんだから。・・・・・璻と話してみて。」


「・・・・・・・うん。分かった。なんかあったら報告するね。」


「じゃあ俺は瑚春とリビングにいるから。」


そう言って遼君も部屋を出ていく。