「芽衣.....その、ついカッとなってしまって...」


部屋につくと、看護師さんにベッドの上に寝かせてもらった。


「何も言わなかった...私が悪いの.....」


「何か言って欲しかった...メールぐらいして欲しかった。なんで...どれほど心配したと思う?」


「事実を.....受け入れられなくて......ね、紗彩...聞いて?私ね...あと、半年、生きれるか生きれないかって...言われてたんだよね...」


「半年!?...」


そら驚くよね...


いきなり目の前の人が余命宣告されたと知ったら...


「ねぇ、芽衣ほんと?治んないの?何とかしてさぁ...ねぇ...芽衣.....」


「もう...できる手術は......無いんだって...」


「え...」


治る方法はひとつ、移植を受ける。


けど私は、移植は受けないと決めている。


親が生活費に困るほど、私の治療費は高い。


そんな所でもし、移植に失敗したら、例え成功しても合併症になったら...


そう考えると、もういいかなって思ったり。


「紗彩、あと.....もう少し...したら...退院するよ。だから...待ってて?あと、このことは.....誰にも...言わないでね」


「芽衣...」


「紗彩、私は...大丈夫だから。ね?安心して...」


紗彩は泣きながら、帰っていった。


その瞬間、涙が溢れだした。


もうすぐ死ぬんだ...私.....