「ゃん……芽衣ちゃん、分かるー?」


呼びかけられて目が覚めた。


ここは……


病院か…


久しぶりに戻ってきちゃったよ…


「芽衣ちゃん、どう?気分は…」


「ケホッケホッ…のど痛い……のと………気分が…悪いのと……息が……」


息がとりあえずしんどい……


そして喉がすごい……違和感…。


多分、チューブで直接入れられてたんだろうな…


少し経って、お母さんが来た。


「どう、平気?」


「うん……ちょっと…しんどいかな……」


「学校にはまだ言ってないんだけど……」


「できたら…言わないで欲しい……」


「分かった……とりあえず、安心…した」


「お母さ…忙しいでしょ……?来なくて…いいよ」


「ごめんね……芽衣…できるだけ来るようにはするから……」


「大丈夫……」


なら帰るね……と言いながら、お母さんは離れていった。


「芽衣ちゃん、しばらく入院してもらうね……少し落ち着いたら、いつもの部屋移動しようか」


まだ意識がはっきりしてない気がした。


なんか、もやもやーとしてる……


そして、体が重すぎる。


「俺と……付き合ってくださいっ…」


低くて、心地のいいあの声が、頭の中で回ってる。


是非……そう言いたい…、あなたのところへ行きたい……


でも、私はあなたの彼女にはなれない。


だって……ただのお荷物…だから……。