モデルルームの展示会も近づき、慌ただしい日々が続いていた。
現場へ足を運ぶ事も多くなるが、小山さんはあれから数日は仕事していたようだが、また最近見かけない日が多い。
ふと、ため息が漏れる……
何のため息なのかさえ分からない……
小山さんとの関係もズルズルと切れずにいる。
課長とは、なるべく近づかないよう、仕事の最低限の話だけをするようにしていた。
目を合わせると、胸の中が締め付けられるように苦しいからだ……
「矢崎さん、お疲れ様、予定通りのなんとか間に合いそうだね。俺が言うのもなんだけど、なかなかいい感じに仕上がってきてるよ」
現場代人の佐藤さんが、ヘルメットの中から落ちる汗を拭きながら近づいて来た。
「お疲れ様です。お蔭様で、本当に素敵な仕上がりになりそうです……」
私は笑顔を向けたつもりだったのだが……
「どうした? なんか疲れてる?」
「いいえ…… 暑さのせいですかね……」
自分がどんな顔しているのかも気付かない事が情なかった。
「今日、野川課長は?」
「あっ…… 別行動なので、午後にはこちらに来ると思いますが……」
「ふーん」
佐藤さんは、何かしっくりいかない顔で口を尖らした。
「何か、問題でもありましたか?」
「いや、問題っていやぁ、問題だが……」
「えっ」
私は、焦って真剣な顔で、佐藤さんを見た。
「あ―。そんな怖い顔しないで…… 仕事の事じゃないから」
「そうですか……」
私はほっとして息が漏れた。
「ごめん、ごめん」
「何か冷たい物でも奢るよ」
佐藤さんは、にこやかな表情に戻り自動販売機の方へ向かって行った。
私は、いつの間にか課長について現場へ来るこが無くなっていた。
いや、避けていたのだ。
必要なデーターはオフィスにいても、現場にいる課長のアイパッドに送る事も出来るし困らない。
この企画チームも、展示会が終われば解散となる。
私は、設計部のアシスタントへ応援に行く事が決まっていた。
課長は新しい企画に入るのか? それとも大阪に戻ってしまうのかもしれない……
どちらにしても、顔を合わせる事は無くなる。
それの方がいいにきまっている……
もう少しで終わる……
そんな、思いを巡らせながらオフィスへと戻った。
現場へ足を運ぶ事も多くなるが、小山さんはあれから数日は仕事していたようだが、また最近見かけない日が多い。
ふと、ため息が漏れる……
何のため息なのかさえ分からない……
小山さんとの関係もズルズルと切れずにいる。
課長とは、なるべく近づかないよう、仕事の最低限の話だけをするようにしていた。
目を合わせると、胸の中が締め付けられるように苦しいからだ……
「矢崎さん、お疲れ様、予定通りのなんとか間に合いそうだね。俺が言うのもなんだけど、なかなかいい感じに仕上がってきてるよ」
現場代人の佐藤さんが、ヘルメットの中から落ちる汗を拭きながら近づいて来た。
「お疲れ様です。お蔭様で、本当に素敵な仕上がりになりそうです……」
私は笑顔を向けたつもりだったのだが……
「どうした? なんか疲れてる?」
「いいえ…… 暑さのせいですかね……」
自分がどんな顔しているのかも気付かない事が情なかった。
「今日、野川課長は?」
「あっ…… 別行動なので、午後にはこちらに来ると思いますが……」
「ふーん」
佐藤さんは、何かしっくりいかない顔で口を尖らした。
「何か、問題でもありましたか?」
「いや、問題っていやぁ、問題だが……」
「えっ」
私は、焦って真剣な顔で、佐藤さんを見た。
「あ―。そんな怖い顔しないで…… 仕事の事じゃないから」
「そうですか……」
私はほっとして息が漏れた。
「ごめん、ごめん」
「何か冷たい物でも奢るよ」
佐藤さんは、にこやかな表情に戻り自動販売機の方へ向かって行った。
私は、いつの間にか課長について現場へ来るこが無くなっていた。
いや、避けていたのだ。
必要なデーターはオフィスにいても、現場にいる課長のアイパッドに送る事も出来るし困らない。
この企画チームも、展示会が終われば解散となる。
私は、設計部のアシスタントへ応援に行く事が決まっていた。
課長は新しい企画に入るのか? それとも大阪に戻ってしまうのかもしれない……
どちらにしても、顔を合わせる事は無くなる。
それの方がいいにきまっている……
もう少しで終わる……
そんな、思いを巡らせながらオフィスへと戻った。