「おいッ!!社会のプリントかしてー」


後ろから、いつものように低めの声が響く。柚晞の声だ。


「はぁー?うーん、いいよぉー」


「まぢ~?さんきゅー」


そんなやりとりを交わす私たちのこと、ずっと見てる人がいる。わかってたけど、そこまで気にしなかった。


その、見てた相手、、、ナナは、きっと、、、柚晞のことを好きなんだと思う。


れっきとした、証拠はないけど、女のかんってやつかな??


ナナは友達のスズと一緒に私をみて、コソコソ話をする。


―たぶん、嫌われてるなぁー


そんなコト思いながらも、スルーする。


だって、柚晞のコト、好きなワケでもないから、何も言えない。