「そこに行って幽霊を成仏させてくれたらお礼するんだけどなぁ〜」

「…え?」

お礼?お礼って何?

俺の期待通りの反応にニヤッとしながら、おじさんは

親指と人差し指の先同士をくっつけ一つの円を作った

「お礼…弾むぜ?」

うっ……

「しかもお前の欲しかった最新のゲームも」

うっ……

「買ってくれって言ってたパソコンも」

うっ……

「乗りたいって言ってたバイクも」

うっ……

「全部お前のモンだぜ?」



「ぜひ行かせてください、おじ様」

あぁ…こんなに私欲が強かったんだ…俺
プライドは無いのかプライドは…
しかし私欲とプライドを秤にかけたら断然私欲が勝っていた

「商談成立だ、日にちはいつがいい?」

「早い方がいい、夏休み始まった次の日でいいだろう」

俺の代わりに父が話す、俺は今自分の世界にいたのだから…

「よし、そん時に向かいに行くからな」

よかったよかったとおじさんは手を摩りながら我が家を後にした





こんな大事なことを忘れてたなんて俺はホントにバカだ…