彼女の名前は『春野美香』

歳は14、中学3年生だという

死亡した理由は聞かなかった

興味がない訳ではなかったが聞かれた時の彼女の反応が多少気にかかったからだ


現在夜7時

暗くなり、多少お腹も空いてきたと言うことで俺は台所へと向かった

そして何故か美香もついてくる

「…どうした?」

俺は台所に着いた時、後ろにいた美香に聞いてみた

「…ダメ?」

首を少し傾げ、俺を見てくる

ロリコンならたまらないしぐさだっただろう

しかし俺はタメ以下にはあまり興味がなかったため、普通に受け入れた

「別にいいけど、俺は料理しないぞ」

「え?」

「いや、訂正しよう…料理できないんだ」

俺の言葉になんのごまかしもなかった

俺はこの人生のなか、料理したことがあるのは学校の調理実習の時だけだった

しかしその時の俺はただ野菜の皮剥きしかしていなかった

今思えば情けないが、親からは料理のテクニックなど教えてもらったことがないから仕方がない

「じゃあ何食べるの?」

「カップ麺」

俺の即答に美香は少したじろいだ

しかしそれは事実

俺がここに来た理由は一つだけ

そう…カップ麺に入れるお湯を沸かしにきただけなのだ

俺は早速やかんに水を入れ、火をつけたガスコンロの上に置いた

その間にカップ麺のふたを開け、かやくを入れる

後は沸騰するのを待つだけだ

「これでよし」

俺は自分の仕事が一段落したことに誇りを持った

しかし美香は大変不服なようだった

「カップラーメンだけじゃダメだよ」

この期に及んで何を言うんだこの子は

俺は料理は出来ないのだ

よってカップ麺作るだけでも俺には大層なことを成し遂げたと思っている

「じゃあどうしろと?」

すると彼女は口を開いた