ズキズキする頭を軽く押さえてそう言う。
毎日毎日、こんなやり取りの繰り返し。
自分でも、よくもまぁ、続くと思うけど…。


「ねぇ、小桜?」

「なによ?」

「好きだよ?」

「……っ」


そんな風に微笑まれたら、言葉に詰まってしまう。
どうしたらいいのか分からなくなってしまう。


「もう!バカバカバカバカ!バカ須賀!早く片付けなさいよー!」

「ははっ。ほんとに可愛いなぁ…小桜って」

「うるさい!」


私は赤くなりそうな頬に手をやって、そっぽを向く。


須賀とは、一年の時、最初に隣同士になってからのくされ縁。
…そう思ってるのは、向こうだけ。
私は、このおっとりキラキラ天使みたいな男に心底ヤラれていて…。


『…隣の子?よろしくね?』


ふわり、蕩けそうな微笑で「握手しよ」と手を差し出された、あの時から恋に落ちていたんだ。