「雛~。」

少し笑いが混じった声で私を呼ぶ光希。

呼ばれてるあたしは、ベッドの毛布にスッポリと体を被せ、うずくまっている。

外はどしゃ降り、雷が鳴り響いている。


「なぁ~遊ぼーよぉ」

「い・や!!!」

あたしは雷が嫌いだ。

それを光希は知っている。知っていてあたしに出てこいと言うのだ。


「ねぇ、雛~。俺つまんない~」

「‥‥‥」

「ねぇ~」

あたしはチラッと光希を見た。

「ぎゅっうってして!!」

「へ??」

間の抜けた返事が返ってくる。

「ぎゅっうってして!!そしたら光希も一緒でしょ??寂しくないでしょ??」

あたしの小さな頭で考えた結果

一緒に毛布に入ってもらうという結論がでた。

それに

光希のしょんぼりしてるとこみたら、一緒にいなきゃって思って‥‥


「‥‥分かった。ぎゅっうってする!!!」

光希は毛布を被り、雛をぎゅっうて抱き締めた。

「あったけ~。」

「光希、ごめんね。雷さえ無ければ一緒に遊ぶんだけど‥‥。」

「いい、雷の方が。」

「??」

「だって、ずっと雛とぎゅっうってしてられるだろ!!」

少し照れた感じでいう、光希あたしはそんな光希が可愛くて大好き。

時々なら


雷でもいいかも‥‥


時々ね!!