「雛~」

「なに~??」

「リンゴまだぁ~??」

「後ちょっと!!」

危うい手つきで

左にリンゴ
右に果物包丁

光希がリンゴを食べたいと言い出してから15分以上が過ぎていた。

そんなあたしを楽しむかのように、ニコニコと見てくる。

今やリンゴは無残な姿に……


ゴメンね!!リンゴ!!!


「いたっ……」

ガタンッ

「大丈夫!!??」

心配そうに駆け寄る光希。

「大丈夫だょ。少しきっ…」

喋ってる途中、指を口に加えられてしまった。

「こ、光希!//!!」

大丈夫だからと言うものの、光希はなかなか指を口から出してくれない。
「光希~??」

「消毒完了!!」

口からぱっと指を離す。
そこから、光希がリンゴをむき、あたしが食べると立場は逆転してしまった。




「雛。」

「なに??」

「今度は一緒にリンゴ剥こうな!!」

「ぅん!!」


リンゴの皮むき