ーーーー昔々、この世界には闇が蔓延る時があった。

凶悪な竜が人々を襲い、世界中が絶望に沈む日々…。

しかし!神は世界を見捨てはしなかった!

天から舞い降りた一つの光は、剣となり1人の少年の手に渡る。

その少年は闇を払うべく、仲間を集い、そして竜を討ち取ったのだ。

のちに少年は悪を討ち取った勇者と語られ、その剣は竜が支配されたと言われる一つの王国の地へと渡った。


そして勇者が眠る頃、数多の人がその剣を我がものにと奪い合うこととなったが、未だ尚その王国の地に剣は眠る。


何故か?それは誰もがその剣を鞘から抜くことが出来なかったからである。


そして数百年がたった今…。

勇者の伝説と、世界が再び闇に落ちるとき、選ばれしものがこの剣を鞘から抜くことが出来るという伝承だけがこの王国の地へと残ったのであった…。




ーーそして時は流れ、ここはその剣が眠るアルタ王国。


最果ての地にて竜の咆哮を耳にしたと言われる噂と共に各地で魔物と言われる人々を襲うモンスターが現れはや数ヶ月。



伝承を元に王はいった。



「我こそは勇者だと思うものよ!
集え!このアルタ王国へ!

我が地に眠る勇者の剣を抜き、悪の竜を倒した者には褒美をやろう!」


王の声に集う者達。


しかし、現状は…


数百人と試した中、誰も剣が抜けないという状況に至っていた…。