月曜日。
蝶は、家に帰ってから塞ぎ込んでいたが、嫌でも学校に行かなくてはならない。
(また繰り返しては、いけない)
女子達の顔を思い出して、憂鬱な気分になったのは確かだが、蝶は重い腰を上げた。
「お母さん」
リビングに降りて声をかけると、母がびくりと肩を動かし、振り向いた。
「あ…もう行くの?朝ご飯は?」
「うん。パンか何かあるかな」
「あるけど、ジャムとか要るよね」
私の好みを把握して、イチゴジャムを取り出す母の疲れた背中に、何だかとても申し訳なくなった。
自分のせいで、いつも母には苦労をかけている。
そのことは十二分に分かっているはずなのに、近すぎて、当たり前になってしまって、本当はそうではないのに感謝の気持ちを伝えることを怠ってしまう。
蝶はその背中に、声をかけた。
「お母さん」
「…ん?」
蝶は、家に帰ってから塞ぎ込んでいたが、嫌でも学校に行かなくてはならない。
(また繰り返しては、いけない)
女子達の顔を思い出して、憂鬱な気分になったのは確かだが、蝶は重い腰を上げた。
「お母さん」
リビングに降りて声をかけると、母がびくりと肩を動かし、振り向いた。
「あ…もう行くの?朝ご飯は?」
「うん。パンか何かあるかな」
「あるけど、ジャムとか要るよね」
私の好みを把握して、イチゴジャムを取り出す母の疲れた背中に、何だかとても申し訳なくなった。
自分のせいで、いつも母には苦労をかけている。
そのことは十二分に分かっているはずなのに、近すぎて、当たり前になってしまって、本当はそうではないのに感謝の気持ちを伝えることを怠ってしまう。
蝶はその背中に、声をかけた。
「お母さん」
「…ん?」