「大人しいね、キミ」


ヘアゴムをほどかれ、頭を、撫でられる。


「さらさら」


……気持ち悪い。


触るな。


誰なのよ、あんた。


ビックリするくらい、色白。


大袈裟でもなんでもなく、太陽の光に生まれてから一度も当たってないんじゃないのかと思えるくらいの透明感。


「これ、邪魔だね」


そういって、眼鏡を外される。


ちょっと。

視界が、ぼやけるんだけど……。


「わあ。おいしそう」


(なに……言ってるの?)


わけがわからず呆然としていると

ソフトクリームを舐めるかのように

ペロリと、頬を舐められた。


「……っ!?」

「あはは。ビックリしてる」


そういって、銀髪が無邪気に笑った。


なんなのあんた。

なんなのあんたぁ……!!?


「あーあ。そっぽ向かないでよ」


いやだ。

見たくない。


この男と目を合わすのが、怖い。