ソファの隅に腰をおろすと、青山くんが隣にかけてきた。


自分とまるで違う暮らしをしているであろう青山くんがまぶしすぎる……。


「引きこもりってやつ」

「え?」

「学校行かないでうちにこもってる」


妹さんのことか。


「念願の娘だから、可愛くて仕方ないみたいでさ。甘やかし放題した結果がアレ」

「そうなんだ……」

「理由はあるっぽいんだけど」

「理由?」

「なにも話してこないから、なんで行かなくなったか知らないんだ」

「…………」

「あんたも」

「へ?」

「俺に内緒にしてることあるんじゃない?」


頭を傾け、わたしを見つめてくる青山くん。


まっすぐな青山くんの目をとっさにそらしてしまったが、それがかえって怪しかったなと自分で気づく。


「ピンチってなに? 昨日の放課後なにかあった?」

「えっと……それは、」

「言ってよ」