―ガチャ。
ドンドンドンドン
パシッ―。
「っい‥た‥。」
「馬鹿!痛いぢゃないよ!何やってんのよ!」
「‥唯。」
「人がどれだけ心配してるとおもってんのよ!!
もぅ、‥あたしに頼ってよ。」
「‥‥唯。ごめん。葵‥、‥葵‥。」
「馬鹿!」
抱き締められた体が
体温を感じた。
人の温かさを感じた。
泣きながら私に抱き着く
唯を温かいと感じた。
何も言えなかった。
それでも唯は分かってくれただろう。
言葉など要らない私達。
強く抱き締めて、抱き締められて、
確かに私達わお互いを支え合った。
合鍵を渡していたけど、
一回も使う事の無かった唯が‥、
合鍵を使ったという事は、それほどの事を私がしたという
何よりの証拠‥。