──自分に喝を入れ涙を止めた私は、帰る前にトイレに寄ろうとドアノブに手をかけた。



「絶対、愁が好きなのみゆ先輩じゃなくて明美先輩だよ!!」



「だよねー可能性あると思ってんのかな?みゆ先輩」



瞬間、追い打ちをかけるような声が中から聞こえてきた。


今日は厄日か…みゆは思いっきり扉を開け放った。


その音に驚いた2人は、私の顔を見ると、固まった。


バレバレだっつーの。


心の中で悪態をつく。


みゆが中へ足を進めると2人は弾かれたように出ていった。