周りからは女子のコソコソとした話し声が聞こえる。


「浅木くん新垣先輩のこと知らないらしいよ。」


「えー。あり得なくない?」


「新垣先輩は完璧人間なのにね~。」



俺は女子の言葉を聞かなかったフリをして、浅木の胸ぐらをつかむ。



『なにすんの?完璧人間だか何だか知らないけど、瑠美に近づくなよ。』


コイツ……瑠美を名前で呼びやがって!!


俺は浅木を睨んでから瑠美の顔を少し見た。