瀬戸輝は「んー…」と悩みだす。


「でもそうね…。まーくんは鈍感だから…気づかないのも無理ないわね」


幼なじみの瀬戸輝から見ても、真緒くんは鈍感のようだ。


「あたしとは正反対で相手のことばかり考えるから」

「あなたは自分のことばかりなのですか?」

「そうよー。あたしが中二病になったのも知ってるでしょ?」

「えぇ、まぁ」


瀬戸輝は、あの頃に見た本に出てくる人物に憧れて、それになりきろうと思った。

それがあの中二病。