真緒くんの恋人だったら、こんな心配しなくていいのかな。
お見舞いに来てくれたり…そこで……ふふっ…
っといけない。
ニヤけていたらお姉ちゃんに勘づかれてしまう。
恋人だったら…
「そうだ!!」
「「え!?」」
「り、梨子?急にどうしたのよ、大きな声を出して」
「梨子ちゃん大丈夫!?やっぱり病院行く!?」
今年は真緒くんを好きになって10年目。
これは区切りをつける機会だ。
真緒くんとのこんな関係はもう終わりにしよう。
自分のこの困った性格もなおそう。
「お姉ちゃん、可愛い封筒と手紙を買ってきて」
「いーやっ。今日はお姉ちゃんは梨子ちゃんの側に付いてる!」
「買ってきてくれたら風邪も治りそう。お姉ちゃんのことも好きになりそう」
「任せて!買ってくる!」
…単純。
よし。
風邪を今日中に治して、明日は学校に行こう。