- 真緒side -


いつもの朝。

いつもの教室。

いつもの席。


「もーっ!まーくん待っててって言ったじゃない!どうして置いて行くのよー!」


いつもの騒がしい幼馴染み。


「上靴に履き替えるだけで時間かかりすぎだろ」

「だってぇー…あっ!七海ちゃん、おはよん☆」

「…おはようございます」


いつもの素っ気ない挨拶をする七海。

こんな態度なのに、俺はどうして七海は輝のことを好きだと思っているのかというと…


「おはよう、七海」

「っ………」


俺には挨拶すらしないからだ。

挨拶ぐらいは返して欲しいけど…

まぁ、輝といつも一緒にいる俺は嫌われているのかもしれない。