そんな私を見て、お母さんも困り果てていた時。 「どうしたの?」 やって来たのは同い年くらいの2人の男の子だった。 「あら…こんにちは」 「こんにちは」「こんにちはっ!」 「こ、こん…にちは……」 私はお母さんの足を握り、隠れながら挨拶をした。 「風船がね、引っ掛かっちゃって…」 「風船?」 「あそこの」 お母さんが指を差した方を見上げる2人。 高い、高い所に風船はある。