───クラスの人たちに……皆に異変に気付いてもらえなくて寂しかった。

誰も手を差し伸べてくれなくて寂しかった。

自分だけが隔離されてしまったようで……



そこで漸く、私は理解するのだった。




───私は最低だ。

桜と花帆を疑った上に、悲劇のヒロインぶって、自分だけが辛くて苦しいと思っていた。


私は臆病で、一人じゃ何もできないような弱い人間で、そんな自分が嫌いだった。



───でも分かったことがある。


人間は一人ひとり違うことをして、違うことを考える。



人間は一人じゃ生きられない。


けれど、自分のことが分かるのは自分自身だけ。


だから私が、自分の力で変わらなければいけないんだ。



まだ人を信じられなくても、いつかきっと、前みたいに笑える日が来る。


その未来を、私は信じてる。




───ねぇ、もし君がいじめられたりしたらどうする?



───私はね、怖いよ。


いつ終わるか分からない、ずっと続くかもしれないと思うと。



───でもね、決めたんだ。


私は私らしく、前を向いて進もうって。 歩んで行こうって。


これからも、私いじめに立ち向かう。


桜と花帆と一緒に。



明るい未来へ向かって。



明日を信じて。





✝︎end✝︎