「あ…うん」

雪はあおに“またな”と言って歩き始める。

雪に手を引かれて家に向かった。



「あのさ…!」

不意に後ろからあおの声が聞こえて振り向く。



「俺ら付き合うから」


あおが桜の肩を抱いてそう言った。


……え?

桜も驚いた顔をしてて。

「蒼くん…?」

困惑したような声であおを呼んだ。


「じゃあな」

それだけ言って桜の腕を掴んであおは離れていった。


あおたちが見えなくなってからも私はただ、呆然としていた。