「れる、帰るぞ」 「……せ、つ…っ」 ぎゅっと雪の服を掴んで涙を零す。 「ん」 ただそれだけの言葉で “大丈夫”だと。 “わかっている”と。 そう言っているような気がした。 「れるは頑張ってるよ」 君はいつだって私が言って欲しい言葉をくれる。 誰かに認めて欲しかった。 私は“頑張っている”と。 私の存在を、私の行動を。 ただ、認めて欲しかったんだ。