でも、会いたくない、なんて思っても。

やっぱり会ってしまうわけで。


「飯島、帰るぞ」

あおは教室の扉の所で桜を呼んだ。


いつもは私に抱きついてくるくせに、もう…私のことなんて眼中にもないみたいに。

私を視界にも入れない…


あぁ、そうか。

もう、桜がいるもんね。


もう、私雪の彼女だもんね。

友達の彼女にそんなの出来ないよね。


あおは、もう私に抱きついてこなくなるの?

寂しい…なんて思ってる。


ダメなのに。


泣きそうな自分がいる。

自分が悪いのに。