「ありがと…っ、雪…」


「言ったろ?…俺がそばにいてやるって」

そう呟いた雪の声がやけに頭に響いて
また、視界がぼやけた。


「ねぇ……」

「ん」

私が呼びかけると、短い言葉で返す。


でもその声はすごく優しくて。

「少しだけ」



「何?」

雪の優しい声が、安心させてくれる。


「少しだけでいいから……」

「ん…?」








「もっと、ぎゅぅってして……」