「なぁ、れる」

15cm横にいる君は少し間を詰めて

「れるは…どうしたい?」


そう、聞いた。


「………わかんない」

小さな私の言葉を拾うように
君は「そうか」とただそう言った。


しばらくの沈黙の後、彼の落ち着く声が響く。

「…れるには、蒼に好きだと言えない理由があるんだろ?」


そう聞かれて驚いた。


私があおを好きだと気付く人もいなかったのに。

彼はそこまでわかっちゃうの?


「雪は…すごいね」

そう呟くと雪は首を横に振って


「れるも、すげぇよ」

そう頭を撫でた。