二人から視線をそらそうとすると
ぱちっ、と目が合ったような気がした。

眠そうな…黒い瞳の、彼と。


彼は、私に気づいたのかな。

あおやみんなに、何か言うと少し走って校舎の中へ入っていった。


何か、用でも思い出したのかな。

それより、二人を見てるのは辛くて
カーテンに隠れて壁によりかかった。

「……はぁ…」

辛いな…
私もう自分でも何がしたいのかわかんないや。


視線を下にやると、カタッと誰かが来た音がした。

急いで濡れた目を擦って顔をあげる。



「……え…?」