ドキッと音が鳴る。

「それにしても、雨だなー」


玄関の屋根の下で空を見上げる律。

「俺、傘ねぇや…」


てことは……


律はにやっと笑って私の顔をのぞき込む。

「…相合傘、しようか?」


やっぱり、そうなりますよね。

「……うん」

私は赤くなった頬を隠すように傘を開いた。